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[ 単行本 ]
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あわてるにんタマ、テストでコケる!?―らくだいにんじゃらんたろう (こどもおはなしランド)
・尼子 騒兵衛
【ポプラ社】
発売日: 1997-11
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
中古価格: 807円〜
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・尼子 騒兵衛
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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マジック・ツリーハウス〈3〉アマゾン大脱出 (マジック・ツリーハウス (3))
・メアリー・ポープ オズボーン
【メディアファクトリー】
発売日: 2002-06
参考価格: 819 円(税込)
販売価格: 819 円(税込)
中古価格: 108円〜
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・メアリー・ポープ オズボーン
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カスタマー平均評価: 4.5
あっという間に大人気 図書館に並べてから数日で、全11巻があっという間に貸し出されました。予約も後をたちません。 低学年から高学年まで大人気です。ジャックとアニーの兄妹が、 不思議なマジックツリーハウスで本の世界に旅立つ。 そこで待っているものは、いろいろな冒険。 この巻では、忍者の世界とアマゾンで二人は冒険をします。 絵が多く、読みやすいので、一気に読んでしまえます。 この本のいいところは、ただおもしろいだけでなく、 ジャックが本を開いて確認する、という設定で、 忍者なら忍者、アマゾンならアマゾンの説明がされるところです。 歴史的に、科学的に、広い範囲で、 いつの間にかそのものについて知ることが出来る、 お得な本だと思います。 小3の娘が1日で読み上げてしまった 読書の好きな子供ですが、これほど熱中して一気に読んだ本はないと思います。他の兄弟もそれを見て、すぐに本の取り合いになりました。すぐさま全巻を買ってしまいました。当分我が家ではこの本のブームが続きそうです。
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[ 文庫 ]
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大きな森の小さな家 ~インガルス一家の物語(1)~ (福音館文庫)
・ローラ インガルス ワイルダー
【福音館書店】
発売日: 2002-06-14
参考価格: 630 円(税込)
販売価格: 630 円(税込)
中古価格: 420円〜
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・ローラ インガルス ワイルダー ・ガース ウィリアムズ
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カスタマー平均評価: 5
私の一番好きな本 小さい頃、一番心をときめかせた本がこの福音館のローラシリーズです。
自給自足ですべて手作りしなければいけなかった時代・・・
そこには貧しいけれど、清潔で心温かい、人間として豊かな暮らしをしている一家が
いました。そんな物語に恩地さんの訳はとてもマッチしていて、ガースウィリアム
ズの美しくユーモアある挿絵と共に小学生だった私の心に深く沁みこみ、大げさか
もしれませんが、私の人間性の大事な部分を培ってくれたような気がしています。
出てくる料理やかあさんの作る素敵な洋服・・・眠る前にベッドで少しづつ読
んだ幸せな時間は今でも忘れられません。あれから三十年経った今も、子供が読んで
くれる日を楽しみに、大切に持っています。
できる事ならば、岩波から出ていた続編も恩地さん訳で読みたかった。福音館で
出版できなかったのか非常に残念に思います。翻訳という仕事は大変だと
思いますが、やはりすばらしいシリーズものは、できれば雰囲気にぴったりの
訳で続けて読みたいと思います。読者のわがままで実際には色々と難しい事情はある
のでしょうけれど・・・ ようやく 今頃になってようやくLittle House シリーズに目覚めました。
なんとなくお話しのあらすじは知っていたものの、翻訳版でも
読んだことがありません。多読の目標としてきたのですが
少々長く、レベルも中級だったので今まで謙遜していましたが、
思っていたよりも字が大きく、イラストもわかりやすいので
すいすい読めてしまいました。
じっくり読むには最高の作品だと思います。
将来の子供のために翻訳版も購入しましたが、やはり原書で
読むのが一番ですね。 自然に思いッキリ触れる ローラの物語は、今から約130年ほど前のアメリカ中西部を舞台に、ローラの幼児時代から結婚後までを追います。
まず、全体について: 全9巻で、その成長ぶりがよく出ています。大自然にとっぷりと浸かり、それらを柔軟な感性でしっかりと受け止めて、インディアンを含め、いろんな人たちがいることを知り、交わり始め、すくすくと育ってゆく幼年時代。草原や川やそこに住む動植物と親しみ、自然のすばらしさや美しさを肌で知ると同時に、畑のこと、家畜のこと、バッタの被害なども知り、冬の厳しさを通して自然の怖さをも学び、農業とか社会のことも少しずつ知って行く少女時代。そして娘時代には、仲間同士の葛藤を経験し、教員の免許をとり、働いて賃金を得ることを学び、下宿生活をして子どもたちを教え姉の大学行きを援助します。馬車も御します。いろいろな社会経験を積みながら大人になって行きます。そして、アルマンゾとの恋愛を育て家庭を持つことになります。
この最初の巻では、リアルな自然描写が冴えますが、父さんは狩猟採集に近い毎日で、豚・鶏の放し飼いもすれば、メープル・シロップの恵みにも預かり、母さんは熊に触ってしまうほど人々は自然にふれあっています。ここで培った感性の豊かさが、ローラをどんなに大きくしたことか、と思わせます。
家族のつながりの強さと深さ、これもローラの物語の特徴です。この森で人が増えすぎたと判断して、他の地へ移ろうと考えた父さんは、当時の開拓者の典型なのか、興味をおぼえます。 頼もしいお父さん 福音館の童話はたくさん読んだが、もっとも気に入った作品がインガルス一家の物語で、40歳になった現在でも所有している。
シリーズの一番最初のこの作品では、主人公がまだ幼なく、ウィスコンシンの大きな森における日々を、楽しく詳細に、記述している。
基本的になんでも手作りで、食料はお父さんがしとめてくる。冬が長いので、加工品をつくり、屋根裏部屋に置いておく。 家族を守るお父さんが本当にかっこいい。
先ず親に、そして子供らに読ませたい。 もう30年以上も前の事です。
小学校の図書室で何を読もうか迷っていました。ドリトル先生は何となくありきたりだし如何しようと本棚を眺めていたときに、福音館の綺麗な本に目が留まりました。小さな家シリーズとの出会いです。
あっという間に読み切った事を憶えています。こんなに本にのめり込んだのは幼稚園の時の絵本以来でした。
ローラが目の前で話している様な、そして気が付けば自分も一緒にストーブの近くでもうすぐ出来上がる料理の匂いを嗅いでいたり、雪の上でメイプルシロップの飴を作ったり。開拓時代のアメリカなのに、不思議と自分をその中に置き一緒に感じる事が出来たのです。
インガルス一家は貧しい開拓民です。それでも何故かとても幸せに映ります。
ローラとローズは物語を通して、実はその幸せは家族の構成員それぞれが努力して作っている事を教えてくれます。
愚痴っぽい事は殆ど言わない父母、その両親に恥じない自分になろうとする子供たち。
この本の中には、愛と思いやりと厳格な道徳心、そして茶目っ気たっぷりな不撓不屈の開拓者精神が満ち溢れています。
娘のローズに徹底的に添削されローラは相当怒ったそうですが、それでもこのシリーズを作ってくれました。そして子供の心をひきこむ名訳をして下さった恩地さんにも感謝です。
おじさんになってしまった今でも、時々読み返しています。
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[ 単行本 ]
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大草原の小さな家 (福音館文庫)
・ローラ・インガルス・ワイルダー
【福音館書店】
発売日: 2002-08
参考価格: 788 円(税込)
販売価格: 788 円(税込)
中古価格: 370円〜
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・ローラ・インガルス・ワイルダー
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カスタマー平均評価: 5
子どものころからひねくれてました うわー、やっぱり皆さん満点を入れるんだなー。これはちょっと書くのに勇気が要る。
ってほどでもないか。この本も結構値の張る本だが、教育上よろしいと思ったらしい母親が全巻そろえてくれたんだけど、はっきり言って、それほど惹かれるものはなかった。貧しいけれど、善良で頼りがいのある父と優しく働き者の母親、可愛い子ども達の生活。退屈だと思った方はいらっしゃらないのだろーか。
あとねー、これは最近気づいた違和感の正体だが、「頼りがいのある父親」がいてなぜ貧しいのだろうかということだ。いや、世界の仕組みはわかってるよ。働けばそれだけ裕福になるってもんでもないことは百も承知だが、どうしても「好きな本」には入らなかった。
抗議の投票、覚悟してまーす。 ローラの眼は、自然界から身のまわりの社会へと ウィスコンシン州からカンザス州への幌馬車の旅(これは、実に千キロ余、札幌から東京を過ぎ静岡あたりまでに相当する!)をする。プレイリーも平らな草原ばかりでなく谷山あれば川もあり、その川も、流れは激しく、泳ぎの上手な犬でさえ渡りきれず行方不明になることもある。小さな家を建て、ささやかな牧畜を始め畑も開墾する。狼の群れとその鳴き声に緊張をおぼえる。子どもたちもそうした生活の中から大自然との共生を学ぶ。インディアンの風習や権利をも考える。そう、そこはインディアン・テリトリー。父さんは、漂泊の情にも動かされ、インディアンの地から脱出することを決め北への旅に出る。
6?7歳のローラの眼は、自然とのつきあいから、次第に身のまわりに展開する社会というものへと拡ってゆく。しかし、ローラ一家にとっては、インディアンをその地における先輩と見ることは考えるべくもなかった。それは、アメリカ西部開拓のその後の歴史を多少なりとも先取りしていたのかも知れない。 大人が読んでも勉強になります お恥ずかしい話ですが、私は子どもの頃にこの作品を読んだことが
ありません。今読んでみてこれは大人でも凄く勉強になるし、楽しめる
本だと思いました。
ローラの一家は「大きな森」の家を出て、長い長い幌馬車でも旅を終え、
草原にたどり着きます。
そこでローラのとうさんは家を建て、井戸を掘り、少しずつ暮らしを
豊かにしていきます。
しかし、ここではインディアンの居住地でもありました。一家はインディアンに
怯えながらも、強く生きて行きます。
インディアンの歴史についても、この本では触れています。そういう意味でも
凄く勉強になる一冊でした。
開拓者としての生活 大きな森の小さな家は楽しくハッピーな作品だったが、大草原の小さな家では開拓者の苦労が綴られている。
特に、ミシシッピを渡る場面には、はらはらした。
勤勉で感心な家族だが、インディアンに対して差別心があり、それを差別と思っていないところに、日本人の読者としては宗教性の違いを感じる。 インディアンテリトリーでの生活 母親の言葉などから
アメリカ西部開拓時代のアメリカ原住民(インディアン)への白人が持っていた偏見をも読み取れた。
歴史を知って読むと
フロンティア拡張のタメ、アメリカ先住民への殺戮・駆逐を、「明白な運命」と信じていたアメリカ史がリアルに感じられるはず。
インディアンテリトリー(特別保護区)に対しても、強制移動の「涙の旅路」に対しても、当時の白人の大人は当たり前と思っていたのだ。
そして、驚きなのが、
保護区にさえ侵入して、「白人にこそこの土地に住む権利がある」と住みだしたのがIngalls一家なのだ。
しかし、純粋な子供(ローラ)は先住民が怒るのは当たり前ではないか?と考える。
大人の考えがいつも正しいのか?
子供の発想は浅はかなのか?
「子供の本」と侮れない。
「TOEFL対策」として大人が読んでみてもおもしろい。
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[ 単行本 ]
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きまぐれロボット (新・名作の愛蔵版)
・星 新一 ・和田 誠
【理論社】
発売日: 1999-06
参考価格: 1,260 円(税込)
販売価格: 1,260 円(税込)
中古価格: 295円〜
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・星 新一 ・和田 誠
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カスタマー平均評価: 4.5
星さんとの出会いに 早い子では低学年から、星さんの作品との出会いとしてプレゼントに選んだりしています。自身の成長につれて新たなことに気づけると思うので、長く楽しめるのではないでしょうか。 老若男女を問わず大いに楽しむことができると思います 目次(続き)
花とひみつ
とりひき
へんな怪獣
鏡のなかの犬
あーん。あーん
解説 谷川俊太郎
さし絵 和田誠
1000編を越すSF短編小説を残し、ショートショートの神様と呼ばれた星新一さんの作品36編を収録。
短編なので読みやすく、それでいてしっかりオチがついていて、時には自分の考えの及ばないような意外性のある結末に感心し、自分とは違った新鮮な考えに触れ、ものの見方や考え方が広がったような気がします。また、星さんの作品は後世多くの人々に読んでもらえるようにと、具体的な地名や人名といった固有名詞をなるべく登場させないことで、通俗性を出来る限りなくし、読みやすく分かりやすい文章で書かれてます。そのため老若男女を問わず大いに楽しむことができると思います。 相変わらず 面白いです。なんてアイデアと愛に満ちた短編集でしょ。現代のよりもよっぽどよくできてますよ。 星新一氏の世界観,よいです。 著者と題名を認識して星新一氏のショートショートを読んだのはこれが初めてですが,面白い。裏表紙に書かれている通り,正しく大人と子供のための童話です。本書に収録されている35編の作品は大体が3〜4頁程度でありながら,読後はニヤリとさせられます。これはぜひ,子供の枕元で読み聞かせてやりたくなります。 1編あたりの文章量の制約から,発明家のエフ博士と大金持ちのアール氏,泥棒といったように登場人物の数とお互いの関係は日本昔話並みに簡略化されており,成されたことに自然と焦点が合います。多くの作品では,博士の発明品を利用して楽に何かを得ようとした金持ちや泥棒が失敗する,あるいは,偶然や誰かの勘違いから思いがけない幸運を授かるというストーリーになっています。この勧善懲悪でない世界観,楽をしようとしてもそうは問屋が卸さない世界観,幸運ですらその人の努力云々ではなく偶然にすぎないという世界観,いずれも秀逸で賛同します。 個人的に特に印象に残った作品を挙げます。『へんな怪獣(P. 155)』で宇宙人が地球人に贈り物をする理由を「みなさんは,まず話しあいをなさろうとし,それがだめでも親切に食べ物をくださった。しかし,むちゃなあばれかたをはじめると,平和をまもるために勇敢に戦おうとなさった。すべて合格です(P. 158)」と説明しました。世の中に理不尽なことはありますが,時として誰かの意図の下に理不尽が生じていることは事実です。『花とひみつ(P. 144)』では枯れかかっている花が急に元気になったり,種も蒔かないのに花が現れたりする秘密を某国の研究所が命令を誤解して開発した機械モグラのためだとしています。「私たちの目にふれることはない。世界じゅうに五百匹では,あまりにめだたない数なのだ(P. 149)」という設定は思わずムフフと想像力を膨らませます。 ぜひ,お手元に置いておくことを勧めたい本です。 子供と一緒に!! 3年生になる我が子が「きまぐれロボット」知ってる とても面白いんだ本を買って欲しいと、本棚にあった自分が小学生の頃読んだ本を出してきて、パパも子供の頃読んだんだと、我が子に話をしたとき、時代を超えた何かを感じた、とても感慨深いものがあった、これから先も、子供と共感できる本があることを期待したい。今度は孫との共感になるのか将来がとても楽しみである。
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[ 単行本 ]
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マジック・ツリーハウス〈17〉聖剣と海の大蛇 (マジック・ツリーハウス (17))
・メアリー・ポープ オズボーン
【メディアファクトリー】
発売日: 2006-06
参考価格: 819 円(税込)
販売価格: 819 円(税込)
中古価格: 469円〜
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・メアリー・ポープ オズボーン
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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都会のトム&ソーヤ (3) いつになったら作戦終了? YA! ENTERTAINMENT
・はやみね かおる
【講談社】
発売日: 2005-04-09
参考価格: 998 円(税込)
販売価格: 998 円(税込)
中古価格: 83円〜
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・はやみね かおる ・にし けいこ
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カスタマー平均評価: 5
新たなゲームに踏み込む新刊 ゲームオタク(だけど秀才)の創也と、自分が一般人であることを強調する内人(でもサバイバルが得意)の二人組の人気シリーズ。 二巻でとりあえず「栗井栄太」については一段落がついた本書は、又新たな「頭脳集団」と言う集団と対決します。創也のゲームを作りたい!と言う話にまだ直接関わっているわけではないところが栗井栄太とは違いますが、それでも面白かった。 今回はちょこっと内人のサバイバル技術が出てこなかったけど、いつもよりも学園ストーリー多めで、又違った内人と創也が見れたので満足です(^^) でもやっぱり(1)(2)を読んでいることが大前提なので其方を読んでいない方は、先ず読むことをお薦めいたします。 注目の一冊 都会のトム&ソーヤシリーズ最新作です。 加えて、作家のはやみねかおるさんは、個人的に好きな作家の一人 なので、かなり期待しています。 あまり詳しいことは書けませんが、この本には都会の冒険 をテーマにしています。 1・2巻ともに面白かったので、この本もはずれは無いと思います。
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[ 単行本 ]
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風神秘抄
・荻原 規子
【徳間書店】
発売日: 2005-05-21
参考価格: 2,625 円(税込)
販売価格: 2,625 円(税込)
中古価格: 1,000円〜
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・荻原 規子
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カスタマー平均評価: 5
日本史の星の時間を描いたサスペンスファンタジー 勾玉がなくても芸の力で奇跡は起こせる.まず登場人物 : 後白河院,平清盛,重盛,源義朝,義平,頼朝.時は1159年平治の乱の都落ち.武蔵の国の若武者兼笛の名人と美濃の国青墓の舞と今様の名人が惹き起こす奇跡の数々に巻き込まれる後白河院以下の面々.ところが余りの荒業に舞の娘が神隠しに会う.カラスの王の力を借りて国中探しまわる笛の名人の若者.結局神隠しの荒業を上回る危険な賭けに出るが... 読む方は余りのサスペンスにたまらず徹夜の羽目に.流石は国文学に強い作者,梁塵秘抄の歌の選択の(御口伝からまで取っている)見事なこと.そうしてこのような戦乱の世にあって作られた歌の強さ.これを集め抜いた後白河院の執念.真の主役は院かも知れない.なお p.340 に青墓を抜けて東海道を東に,とあるのは東山道を東ではないか ? なぜなら東山道が通る美濃の国府は青墓に隣接しているからである.但し,東海道に抜けるのは尾張に入れば簡単である. 「人間」がいます。 少なくとも空色勾玉を読んだ、鳥彦好きだったひと!
ファンタジーは子どもの読むものだと思い込んでいるひと!!
日本史嫌いなそこのあなた!!!
あなた方は今すぐ購入なさい。
好きだったものがますます好きになる。
ファンタジーが何ものなのか蒙を啓かれる。
嫌いなはずの日本史に、知った名前が出てくるだけでなんだかうれしくなる。
主人公が情けないとか、ヒロインが自己完結型とか。人間だから、欠点があって当然じゃないか。
完全無欠がほしいなら、よそをあたったほうがいい。
助けてくれた人がいつまでも味方でもない。
それぞれ打算も計算もあって動いている。
「キャラクター」なんて、どこにもいない。
「人間」が、あがく話。 和風ファンタジー☆ 平安末期を舞台にしたファンタジーです。
日本史が苦手なので、はじめは読みづらく感じました。
でも、あっという間に引き込まれて、そんなことは気にならなくなりました。
主人公の3人、草十郎と糸世、鳥彦王がすごく魅力的です。
糸世の舞と草十郎の笛のシーンはとてもきれいです。絵が浮かんでくる感じでした。
日本史とか古典とかが好きな人にお勧めです☆ この歳になって 何歳になったのかは置いときまして(笑)、久しぶりに「物語」で涙しました。「作り話」で泣くことは久しく無かったのですが…。つい涙したということは、知らず知らずに物語に頭の先まで心地よく浸かっていたからなんでしょうね。荻原さんの様々な作品は、単に話の筋をとんとんと語っていくのではなく、一人一人が魅力的で、心がつい震えるような場面が描写されているので、一度読んで話がわかればいいやーといった類いではなく、「見たら即買い。しかも何度も読む。一度本を開いてしまうと最後のページまで止められない」ものになっていますが、その中でもつい大人の自分が泣かされたこの作品は、更に舌を巻きました。 笛吹きと少女と鳥の王と びっくりがいっぱい!
まずこれ、児童文学だったんですね。あまりの分厚さと価格に尻込み
してました。けれども、子供向け(?)の為、小難しそうな歴史の絡
んだ導入部分も、意外とすんなり読めました。主人公は17歳の少年、
草十郎。生い立ちやその気性から、人付き合いの苦手な彼が、戦や人の
欲望に巻き込まれ、次第に変わってゆく。彼の吹く笛の音は、人には理
解しづらい。けれども、鳥や動物達は、その響きに誘われ、捕食も逃亡
も忘れてしまう。そんな彼が出会うのは、鳥の王となる烏(からす)の
鳥彦王と、魂鎮めの舞を舞う糸世(いとせ)。迷い、絶望し、涙を流し
それでも大切なものを取り戻す為、奔走する草十郎と鳥彦王の姿が、と
ても生き生きと描かれています。
この作者の代表作品である、勾玉三部作はまだ読んでいませんが、この
話は、独立した別のものなので、これだけでも楽しく読めると思います。
子供、だけでなく、大人の人にも読んでもらいたい!!お勧めです。
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[ 単行本 ]
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蒼路の旅人 (偕成社ワンダーランド (31))
・上橋 菜穂子
【偕成社】
発売日: 2005-04-23
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,575 円(税込)
中古価格: 700円〜
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・上橋 菜穂子 ・佐竹 美保
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カスタマー平均評価: 5
守り人シリーズのターニングポイント的作品 守り人シリーズのターニングポイントと言ってもいい作品かもしれない。
タイトルの旅人でも分かるとおり、本作の主人公はチャグムだ。それにしても、この皇太子はなんでこれほどまでの苦難に会わねばならないのか、と二度読み終えた後で思ったりもする。
少年少女向けというジャンルで始まったはずのシリーズだが、第1作の「精霊の守り人」同様、本作もそれをあっさり超えてしまっている。むろん、小難しいことは一見ない。帝国的な支配と被支配が実に簡潔に、かつ人間のなす行為として、政治的な現実も交えて描かれている。しかし、たとえば人生を半世紀ぐらい生きてきた人が読むと、その記述はなかなか味わい深いはずだ。
タルシュ帝国の支配の記述を読むとローマ帝国のそれを思い浮かべる。それは、意外にも合理的で、その支配の下に納まった方がいいのではないかと思えるほどだ。チャグムも動揺してしまう。
むろん、チャグムはその誘惑にあっさり降りはしないのだが、お約束だとわかっていてもこのあたりの話は読み応えがある。といって、とことんどろどろした政治小説の世界にならないのはもちろんだ。
それにしても、チャグムはタフな子だ。しかも、皇族である。ある意味、理想のヒーローとも言える。しかし、作者は声高に「この子はヒーローよ」とはいわない。読んだあとで、ああそうか、とわかる。それが、この息の長いシリーズのいいところなのだろう。
シリーズ中、一番好き 先日、この「蒼路の旅人」に続く「天と地の守り人」を読み終え、
守り人シリーズを全て読み終えたのですが、振り返ってみても
この「蒼路の旅人」が一番好きな作品です。
本作は外伝という位置づけで主人公のバルサではなく、
チャグムの足跡をたどる物語となっています。
「精霊の守り人」の頃よりも成長したチャグムが荒波に巻き込まれていくという
話の展開なのですが、なによりもチャグムが苦悩しながらも進んでいく中で
上橋先生の心情描写の筆力のおかげで、どんどんチャグムという人物の
芯の強さに惹かれ、どんどん引き込まれていきました。
バルサの活躍を描く作品も好きですが、やはり成長過程にあるチャグムにも
魅力があるからこそ一番好きなのだなと思いました。
本書は最終巻となる「天と地の守り人」へ続く形となっているので、
読み終えたら続く天と地?を読まずにはいられない流れとなっていますが
バルサの旅とチャグムの旅、その二つが再会する感動のラストまで
あっという間に読めてしまうおもしろさです。 後戻りのできない道に踏み出すチャグムの姿に、胸が苦しくなった 不吉な暗雲が漂いはじめた新ヨゴ皇国(おうこく)。15歳の皇太子チャグムが、彼と新ヨゴ皇国の運命を大きく変える道に、引き返すことのできない道に、足を踏み出していく物語。
父親である帝(みかど)から強く疎まれ、いつ暗殺されてもおかしくない立場にある皇太子チャグム。様々な不安を抱きながらも前へ、前へと進んでいく姿は、見ていて胸が苦しくなりました。女用心棒バルサや星読博士のシュガといった心から信頼しあえる人たちと離れ、ただひとりで考え、進むべき道を決めていかねばならないチャグム。新ヨゴ皇国の運命を担っていることを痛いほど感じ、逃げたい逃げたいと思いながら、ぎりぎりの所で持ちこたえているチャグム。そんな彼の決死の駆け引きと行動にはらはらしながら、頁をめくっていきましたよ。
単行本巻末の作者によるあとがきには、こんなことが書いてあります。「バルサをめぐる物語を『守り人(もりびと)』の物語として書き、チャグムのような少年が、国と国とをめぐる複雑な状況のなかで、みずからの道をさがしながら歩んでいく物語を『旅人』の物語として書いてみたい・・・・・・そう思うようになったのです」と。
本文の物語を彩るイラスト(佐竹美保・挿絵)の見事さにも、目を奪われることが多かったですね。なかでも、p.214?215にまたがる挿絵と、p.359の挿絵の素晴らしかったこと。思わず、見とれてしまっていました。 わたしはけっして、あなたに屈しない 水平線に黒い雲が昇ってくる・・・戦闘の民族タルシュ帝国。
まるで海原を昇る雲のようというタルシュ帝国戦艦数千。
タルシュ帝国がついに新ヨゴ皇国侵略に動き出す。
皇太子チャグムがひとり海に消えて終わる。
守り人・旅人シリーズ最終章『天と地の守り人』への序章であろうか。
本書はシリーズ中の一作と見れば★4つ。単体では★3つ。
叙事詩の出発点 守り人シリーズ外伝の第2作目だと思っていましたが、新ヨゴ皇国皇太子のチャグムの叙事詩の出発点でした。驚きました。
まだまだ続きますね、このシリーズ。しかし楽しみです。
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アカネちゃんのなみだの海 (児童文学創作シリーズ―モモちゃんとアカネちゃんの本)
・松谷 みよ子
【講談社】
発売日: 1992-04
参考価格: 1,260 円(税込)
販売価格: 1,260 円(税込)
中古価格: 542円〜
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・松谷 みよ子
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カスタマー平均評価: 5
大人になってからも読み続けられるお話。 大好きなモモちゃんとアカネちゃんシリーズ。
すべてが出揃うまでに20年。
最初から最後まで読み応えがあります。
特にこの最終作の中に収められている
モモちゃんとアカネちゃんがパパと悲しいお別れをする話は
子どもにも分かる言葉で、お別れの悲しさ、辛さをきちんと書いていて
読みながら、そして読み終わった後も思い返すだけで涙が出てきます。 家族のこと、いっぱい。 モモちゃんとアカネちゃんシリーズの最終巻です。 お客さんのパパまでは小学校の図書館で読みましたが、この本は本屋さんで買って読んだ記憶です。小学校の頃はただただ楽しい話、憧れって感じで、表面だけを読んでました。けど年を追って読み返す毎に、実は家族のことや離婚のこと、死のことが柔らかい言葉だけどはっきりずっしりとかいてあったな、って今だから分かります。 余談ですがカバーの人形が可愛いです。図書館のはカバーなしで置いてあったので気付かなかったですが。 モモちゃんもアカネちゃんも大きくなりました。 だからこの話もおしまいです。 その言葉で終わっているけど、やっぱり終わってほしくないって気持ちも強いです。 長年の謎が解けます。 この本はシリーズの最終章ですが、ここでモモちゃんたち姉妹とパパの関係がさらに理解できます。悲しいお話ですが、これを読まないとやはりお話は完結しません。でも、読み終わった後も、モモちゃんたちの育っていく姿が想像できるすばらしい作品です。ぜひ子供の頃に読んだ方も、読み直してほしいです。また新しい発見があります。 シリーズ最終巻 前作「アカネちゃんとお客さんのパパ」から10余年、この本が出るのを待ち続けていました。対象年齢ははるかに通り過ぎ、児童文学としてではなく普通の小説の読者としてこのシリーズを愛読しています。そんな大人の読者にとっては、本文ももちろんですが、著者による巻末のあとがきがまさしく胸に迫るものがありました。ちなみにこのシリーズ、幼年童話ではなく私小説的なスタイルで書き直された作品もあり、松谷みよこの美しい言葉でつづられる大人向けの小説として堪能できます。 児童文学を超えてる。 モモちゃんシリーズとして長い年月を賭けて書かれただけあって、本当におくも深いし読み応えがある。モモちゃんとはまた違った成長のしかたをするあかねちゃんの姿と、モモちゃんのお姉ちゃんとしての姿がかかれているだけじゃなくて、離婚してシングルマザーになった母の姿が大人が読んでも充分読める。ずいぶん前にかかれたものなのに今読んでこれだけ考えさせられるなんて、昔読んだ人には、、理解できた内容だったのか?とふと思ってしまった。時代を先取りしていたのかも。
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