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 栄養素・食品データ【ビタミン】 
ビタミンA (レチノイド)
2013.05.25 (Sat) 10:25
【性質・事実】
脂溶性。
物質名はレチノイド。
消化管から適切に吸収されるにはミネラルと脂肪が必要である。
体内に貯めておけるので、毎日補給する必要はない。
ビタミンA(レチノイド)には以下3種類の化合物がある。
 1. レチノール 2. レチンアルデヒド 3. レチノイン酸
動物性食品にはビタミンAのまま含まれているが、
植物性食品にはカロテノイドと総称される化合物が含まれ、
これが体内で代謝されてビタミンAになる。
カロテノイドは主に植物中に数百種類存在するが、
有効なビタミンA作用をもつものはごく僅かであり、プロビタミンと呼ばれている。
最も重要なプロビタミンはβカロテン、次にクリプトキサンチンである。
動物性食品にもプロビタミンは含まれる。
貯蔵されているレチノールは脂肪酸(通常パルミチン酸)に
エステル化されてることが多いので、パルミチン酸レチニルと呼ばれている。
アメリカ食事境界(ADA)は、がん要望に栄養物質を使うのを勧めており、
以下の栄養素を毎日摂取することを勧めている。
 ・ビタミンA: 12,500IU
 ・ビタミンE: 200〜800IU
 ・ビタミンC: 1,000mg、
 ・セレン  : 200mcg
これらはRDA(Recommended Daily Allowance :所要量)を遙かに上回るが、
ADA政策のベースの一部となっている。
【所要量】
600mcg (2,000IU)/day
【上限】
1,500mcg (5,000IU)/day
※所要量、上限は成人男性を基準にしています。
その他の年齢・性別に関しては、こちらのビタミン摂取基準を参照(PDF)
【働き】
夜盲症、視力低下の予防・改善。
呼吸系感染症の抵抗力向上、成長促進。
強力な骨、健康な皮膚・髪・歯・歯茎の形成。
網膜細胞や皮膚、粘膜上皮細胞の維持・再生。
甲状腺の機能亢進、性ホルモンの生成。
【ヒトにおける有効性の高い症状・効果】
ビタミンA欠乏症。
子どものマラリア。
栄養不良女性における妊娠中と産後の健康問題。
白内障予防。
乳がん。
【供給源】
魚の肝油、ウナギ、レバー、緑黄色野菜、卵、乳製品、黄色果実。
※ウナギは筋肉組織に貯蔵できる
【欠乏症】
眼球(角膜)乾燥症、夜盲症、結膜炎、発育不良。
【毒性・過剰症】
1日50,000IU以上の長期摂取で毒性が現れるリスクがある。
疲労、頭痛、髪が抜ける、嘔吐、下痢、皮膚の硬質化・剥がれ落ちる、
かすみ目、発疹、骨の痛み、生理不順、肝臓肥大など。
【サプリメント】
肝油ベース、もしくは水に分散する酢酸塩・パルミチン酸塩にしてある。
欠乏症予防目的なら、摂取量は5,000IU/day
【他の栄養素との関係】
ビタミンAはビタミンCの酸化を守る。
ビタミンB群、C、E、カルシウム、亜鉛、セレンと一緒に摂取したときに
パフォーマンスが高くなり、免疫システムの働きも強まる。
【注意事項】
他のビタミンに比べて過剰症が起こりやすいので、
特に妊娠中は摂取量に配慮する必要がある。
奇形発現の恐れがある。
犬や猫にビタミンAのサプリメントを与えてはいけない。
血中コレステロール値の降下剤(コレスチラミン)を服用していると、
ビタミンA、D、E、Kの吸収率を下げるので、不足するリスクが高くなる。
【備考・補足事項】
貯蔵レチノールは脂肪酸(通常パルミチン酸)にエステル化されることが多く、
「パルミチン酸レチニル」と呼ばれる。
動物性食品にしか含まれておらず、タンパク質と複合体を形成している。

動物性食品に含まれる既成ビタミンAの他、
植物にはカロテノイドと総称される化合物が含まれ、
体内で代謝されるとレチノイドを産生する。
最も重要なカロテノイドはβカロテンである。

適切に吸収されるためには脂肪、ミネラルが必要。
脂質不足の食事では摂取量、吸収量ともに落ちる。
消化管、リンパ管、血管系を経て肝臓に取り込まれ、
必要に応じて各種臓器に送られる。
参考文献
「食品・栄養・食事療法事典」L.Kathleen 他48名 著 /日本語監修:木村修一・香川靖雄 (産調出版)
「健康・栄養 -知っておきたい基礎知識-」 独立行政法人 国立健康・栄養研究所 (第一出版)
「健康・栄誉食品事典(2006−2007 改訂新版)」 奥田拓道 監修 (東洋医学舎)
「ビタミン・ミネラル・植物栄養素の最新情報」 平畑徹幸 著 (素朴社)
「ビタミンバイブル」 アールミンデル 著, 丸元淑生 訳 (小学館)
「ガンは栄養療法で治る」 パトリック・クイリン著, 今村光一 訳 (中央アート出版)
「サプリメント・健康食品の効き目と安全性」 田中平三 著 (同文書院)
◆ 各種ビタミン
ビタミンA (レチノイド)
ビタミンB1 (チアミン)
ビタミンB2 (リボフラビン)
ビタミンB3 (ナイアシン)
ビタミンB5 (パントテン酸)
ビタミンB6 (ピリドキシン)
ビタミンB8 (イノシトール)
ビタミンB9 (葉酸)
ビタミンB12 (コバラミン)
ビタミンC (アスコルビン酸)
ビタミンD (カルシフェロール)
ビタミンE (トコフェロール)
ビタミンF (不飽和脂肪酸)
ビタミンH (ビオチン)
ビタミンK (フィロキシン)
ビタミンP (フラボノール類)
ビタミンT
ビタミンU
コリン
PABA (パラアミノ安息香酸)