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 栄養素・食品データ【ビタミン】 
ビタミンB2 (リボフラビン)
2013.05.25 (Sat) 14:01
【性質・事実】
水溶性。橙色。
熱に強く、吸収が容易。
排出量は、身体の必要に応じて変化する。
おそらくタンパク質の損失を伴う。
他のビタミンB群同様、体内に貯めておくことが出来ないので
毎日摂取する必要がある。
【所要量】
1.2mg /day
※ストレス状況下では必要量が増す。
【上限】
規定無し
※所要量、上限は成人男性を基準にしています。
その他の年齢・性別に関しては、こちらのビタミン摂取基準を参照(PDF)
【働き】
生長と生殖を助ける。
健康な皮膚、爪、髪にする。
口腔内、唇、舌の潰瘍を治療する。
視力を増進させ、目の疲労を軽減する。
三大栄養素、特に脂質を代謝する役割を担っている。
抗酸化物質として働く。
以下の補酵素として働く。
・FAD (Flavin Adenine Dinucleotide〜フラビンアデニンジヌクレオチド)
・NMN (Flavin mononucleotide〜フラビンモノヌクレオチド)
代謝における基本機能を果たすので、欠乏すると最初に徴候が現れるのは、
皮膚や上皮組織のような細胞回転の速い組織である。
酸化型グルタチオンを還元型に変える。
体内で過酸化脂質の生成を防止する作用がある。
【ヒトにおける有効性の高い症状・効果】
下記欠乏症。
偏頭痛・白内障予防。
【供給源】
牛レバー、乳製品、生長の速い緑色野菜、アサリ、魚、卵、酵母、豆類
【欠乏症】
欠乏して数ヶ月後に発症する。

・初期
 羞明、流涙、目の灼熱感、かゆみ、視力低下
 唇・口・舌の痛みと灼熱感
・進行後
 口角炎、口唇症、鼻唇溝、陰嚢・陰門の脂漏性皮膚炎、
 紫色に腫れ上がる舌、眼角膜周辺の毛細血管過剰成長、
 末梢神経障害

成長の遅れ、白内障形成の関与。
【毒性・過剰症】
毒性は知られていない。
経口の大量摂取は本質的に無害とされているが、益はない。
【サプリメント】
多いもので50〜100mg含んでいるものがある。
ビタミンB1、B6を等量含んでいるものが望ましい。
【他の栄養素との関係】
ビタミンB1、B6と協働して炭水化物・脂質・たんぱく質を
代謝する役割を担っている。
【注意事項】
光、特に紫外線とアルカリに弱い。
調理時は水に溶けて逃げ出してしまうことに考慮する。
サルファ剤、エストロゲン、アルコールによって壊れてしまう。
メトトレキサートのような抗がん剤を服用している場合は、
リボフラビンの大量摂取により薬の効果が低下する。
【吸収、輸送、貯蔵】
殆どの食物は、たんぱく質と結合した補酵素の形で含有しているため、
リン酸化酵素により、遊離リボフラビンが加水分解されないと吸収はされない。
なお、吸収の際はアデノシン三リン酸(ATP)を必要とする。
血漿たんぱく質、特にアルブミンと結合し、
遊離リボフラビンとFMNとして輸送される。
遊離の形で細胞内に運ばれ、FMNとFADに変換される。

たんぱく質と結合しているため、細胞の外へ拡散されることがなく、
異化作用に抵抗する。
肝臓と腎臓に少量含まれているが、有用な量は貯蔵されないので
食事によって定期的に供給する必要がある。
【備考・補足事項】
ビタミンGとも呼ばれる。
肉や乳製品を常食しない人は、他の食品やサプリメントで
摂取量を増やすことが望ましい。
潰瘍や糖尿病などで長期間食事を制限している人は
リボフラビンが欠乏している可能性が高い。
細胞の再生に関与する、フラビン酵素の働きを助ける補酵素としての
役割も担う。
【考察】
体外へ尿と共に排出されるとき、鮮やかな黄色の尿が出ることが特徴。
黄色でなければ、リボフラビンが十分に吸収できていない可能性がある。
アルコールはリボフラビンの吸収を妨げるため、飲酒習慣のある人は、
余分に多く必要と考えられる。
分子量が小さいため、血液脳関門も通過できる。
抗酸化力が強力なため、脳の老化を食い止めることが推測される。
参考文献
「ビタミンバイブル」 アールミンデル 著, 丸元淑生 訳 (小学館)
「健康・栄養 -知っておきたい基礎知識-」 独立行政法人 国立健康・栄養研究所(第一出版)
「ビタミン・ミネラル革命」 山田豊文 著 (総合法令)
「健康・栄誉食品事典(2006−2007 改訂新版)」 奥田拓道 監修(東洋医学舎)
「食品・栄養・食事療法事典」L.Kathleen 他48名 著 /日本語監修:木村修一・香川靖雄(産調出版)
「サプリメント・健康食品の効き目と安全性」 田中平三 著 (同文書院)
◆ 各種ビタミン
ビタミンA (レチノイド)
ビタミンB1 (チアミン)
ビタミンB2 (リボフラビン)
ビタミンB3 (ナイアシン)
ビタミンB5 (パントテン酸)
ビタミンB6 (ピリドキシン)
ビタミンB8 (イノシトール)
ビタミンB9 (葉酸)
ビタミンB12 (コバラミン)
ビタミンC (アスコルビン酸)
ビタミンD (カルシフェロール)
ビタミンE (トコフェロール)
ビタミンF (不飽和脂肪酸)
ビタミンH (ビオチン)
ビタミンK (フィロキシン)
ビタミンP (フラボノール類)
ビタミンT
ビタミンU
コリン
PABA (パラアミノ安息香酸)