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外法帖放遊記

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第弐拾壱話「傀儡」

父祖の墓前で、思い悩む天戒

自分たちの悲願のひとつでもあったはずの、(菩薩眼の娘)を入手しながら、

自ら逃がしてしまったこと。

それ以上に、彼女との「道」が、はるかに離れてしまったこと――。

鬼道衆の理念と行動にさえ、惑いが差している様子だ。

 だが、鬼哭村の大勢の願いを背負った、彼は、首領であり、「御屋形様」なのである。

どんなに迷いが生じても、それを人にみせてはいけないし、

次の行動を決定し、実行させなければいけない。

辛い立場である――。

そして、鬼道衆の次の「行動」は、大川の「川開き」における作戦展開だった。

ニセの将軍で鬼道衆をおびき出そうという幕府の作戦を、

逆に利用して姑息な役人どもを抹殺する、という激しいシロモノだ。

 

その重要人物である、「雹」に会いに行くよう言い付かった遼次郎

優秀な「からくり師」であり、

もともと村には居たのだが、あまり他人との付き合いをしないのだそうだ。

まあ、ワケありのヒトばっかりだからね……。

 

天戒澳継クンとともに、屋敷を訪れてみると、

出迎えたのからして、信じ難いほど精巧な、「人形の」下女。

人間と信じきって、その無愛想さにカリカリしていた澳継クンなど、

その下女が「糸が弱っていたせい」でいきなり分解してしまったため、

腰を抜かさんばかりに驚いていた(笑)。

 さらに、屋敷の主たる自身も、巨大なからくり人形「ガンリュウ」に乗って現れる。

彼女自身は、この作戦に乗り気ではないようだ。

あくまでも、恩のある天戒のため、彼の「傀儡」としてなら、やろうと言う。

「ならば、そなたの力、見せてみよ――!」

天戒の、いきなりな言により、いきなりな戦闘に――!

 

 〜ガンリュウでかい(笑)〜

 

どうやら、天戒が言いたかったのは、

 「心を捨てた≪人形≫であろうとすることで、≪人≫であることの痛みから、逃げようとするな。

それは、偽りの生だ――。

俺が欲しいのは、自らの意思で、俺の理想を助けてくれる盟友であって、

ただ俺の言うことをハイハイと聞くだけの人形なら、要らん――」

 と、いった趣旨のものであるらしい。

それを理解したのかどうか、ともかくは「任務」を請け負ってくれたようだった。

 

作戦当日――。

を迎えに行く

しかし、の無機質な対応に、居心地の悪い思いの澳継クンは、

なんであんたは、そんななんだ、とわめく。

 

は――かつて幕府に村を焼かれ、自らも足を斬られ、

逃げることもままならぬ体のまま、

炎の中で侍たちに追い回された恐怖が、トラウマになっているらしい。

そんな彼女を救ったのが、「ガンリュウ」――。

心なき、からくり人形。

そして、炎の中から救い出してくれたのが、「紅蓮の髪の男」であり、

ゆえに、天戒にだけは深い恩義を感じているが、

基本的に「ヒト」が怖いということのようだ。

 

それでも、ガンとして「心」の大切さを説く

しかし、説得が効を奏したのやら、わからぬうちに、天戒が現れ、出発。

 

当地である両国は、大混雑。

橋の上にて杏花と出会い、瓦版七号をもらう。

あと、「口寄せ」の見世物小屋をやっている「市子」の話も聞けて、

天戒は「使える」かも――と、桔&澳を送る。

 

今度は、葛乃とぶつかる&天&九

――龍造院流槍術対、草薙流長刀術――。

「やってみるかい?」

互いに興味を持つ、九桐葛乃

が、その場は別れ、一行は、河原の方へ。

 

と、遼次郎の頭に、「傾かないで――」という、女性の≪声≫が響く。

そして、一行の耳には、不思議な≪唄≫が……。

そこに居たのは、金色の髪の少女――澳継クンと一緒に見た、

あの見世物小屋の≪人魚≫であった。

比良坂――!)

どうしてここに? と、近付く遼次郎

 そこに、どこかで見たような小悪党面した小男が現れ、

「あんたが行っちまったせいで、取り残されてひでえ目に逢ったんだぞ」

と、遼次郎に食って掛かる。

そーいえば、「こちら」で初めて「目覚めた」時、山小屋で会ったっけ。

 さらに、こいつがあの見世物小屋の主人らしく、比良坂をムリヤリ連れていこうとする。

その扱い方があまりに乱暴なため、

根の優しい天戒が、その所業についにブチ切れ、一撃を加えて男をノシてしまった。

 

「どうする。俺たちと、来るか――?」

行き所がなかろうと、比良坂を誘う天戒

「いいえ、私はここに残ります。今は、まだ――

「前」と、同じセリフ――。しかし、

水箭戸さん」

いきなり呼びかけてくる比良坂。「こちら」で名乗りあったこと、あったっけ?

「あなたは気付いているはず――≪あの時≫わたしが言った、言葉の意味を。

――陰陽相交わり、太極と成る。太極以って、邪を打ち払わん――

あなただけが、≪それ≫を成し遂げられる……」

「前」よりも、さらに重みを増した言葉を重ねる、比良坂

結局、彼女とは、いったん別れる。

「きっとまた――すぐに、逢える……」

謎めいた彼女の言葉に送られて。

 

 ちなみに、桔&澳の調査した「市子」の方は、それなりの力の持ち主だったらしい。

桔梗の「父」を「呼ばせて」みたところ、

「そんなこと、あるはずがない……」と、がたがた震え始めたという。

なにか、トンデもないモノを「降ろして」しまったようだ。

桔梗の父親ってナニモノ? やっぱり、妖……(バキッ!)?

 

 ともあれ、全員揃ったところで、目的の船に忍びこむ一行。

そこに乗っていた幕臣どもは、なんと、の村を焼いた張本人どもらしい。 

しかも、その襲撃の理由というのが、

優秀な人形師の集団であったその村が作った、「将軍の生き人形」を我が物にして、

「本物」を亡きものとし、幕府の実権を握ることだったのだ。

幕府にとってさえ、獅子身中の虫なのである!

その最低っぷりに、怒る澳継クン

だがその時、の乗っているはずの船が燃えている様が見えた。

あわてて助けに行くべく、自分たちの船を乗っ取りに行かんとするが、

そこに立ち塞がったのは、臥龍館美冬であった!

 

〜戦闘中〜

 

負けた美冬を、叱責する幕臣ども。

どこまでも最低なその態度にブチ切れた九桐が、まとめてブッタ斬る。

さらに、自害せんとする美冬を、「生きろボケ」とツッこんでおいて、

さあ、を助けに――。

ところが、逃げようとした幕臣のひとりが行燈を倒し、こちらの船も火の海に!

 

……なんとか川岸にたどり着いた一行。

は――と見れば、ガンリュウのおかげもあって、無事だったようだ。よかった。

しかし、結局「人の心」の温かさを信ずるまでには至れなかったらしく、

まだしばらくの間は、「心なき相棒」ガンリュウと、鬼哭村で静かに暮らしたいという。

天戒も、無理強いをするつもりはないようだ。

 

「――お前が安心して心を取り戻せる世の中を、必ず作る。

だから、それまでは、あの村でゆっくり癒すがよい。

――その痕(きずあと)を、な」

 

 

というわけで、ちまたで評判のよいさんを、私は仲間にし損ねました。

また一方で、に対するの「問題発言」というものがあるらしいのですが、

ソレも私は見てないようです。

なので、どうしてそんなにが悪く言われるのやら、とんと理解できません。

「こっち」でなくて「陽」編なのかもしれませんが、

「あっち」でのこの話の日誌を見る通り、別段なにも言ってはいません。

さん関係は、良くも悪くも素通りしてしまっているようですね、私ってば……。


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