| 外法帖放遊記 |
| 陽……壱話 弐話 参話 四話 伍話 六話 七話 八話 九話 拾話 拾壱話 拾弐話 拾参話 |
| 陰……拾四 拾伍 拾六 拾七 拾八 拾九 弐拾 弐拾壱 弐拾弐 弐拾参 弐拾四 弐拾伍 弐拾六 |
第弐拾四話「慟哭」前篇 |
|
前回で捕らえた美冬を使い、降霊の儀を行わんとする天戒。 しかし、これは自分一人でやらねばならぬという。 「遼――お前は、この儀を……いや、なんでもない」 「……?」 天戒は何が聞きたかったのだろう? 「……どう思う?」 と、コトの是非を問うてみたかったのか? 揺れる頭目の心。考えてみれば、彼とてまだ若いのだ――。 ★ 鬼哭村周辺の山中をパトロール中の九桐と遼次郎。 途中、子猫に遭遇。 すると、その猫を「花梨」と呼ぶ少女が現れ、 そして彼女を「お政」と呼ぶ青年「又一郎」もやってきた。 又一郎は刀傷を負っており、何者かから逃げてきた様子である。 お政の「助けて」の言葉に、始めはいい顔をしなかった九桐だったが、 「こんな時代……滅んでしまえ……! 権力者だけがいい思いをする幕府なんて……」 という又一郎のセリフに反応。村に連れ帰ることに。
どうやら二人は、酒問屋の丁稚と、吉原の遊女だったらしい。 「この村に居たいのなら、それなりの覚悟を見せて貰いたい――」 自分と戦え、と又一郎に告げる九桐。 「私に戦う力はありません。――ですが、命を差し上げます! 引き換えに、お政ちゃんだけでも――どうか――」 その言葉が聞きたかった、と九桐。 確かに彼は、「力を見せろ」ではなく、「覚悟を」見せろと言ったのだ。 彼らの受け入れを決定する九桐。
その夜半。 澳継クンの寝言に目が覚めた遼次郎は、同じく起きていた九桐に、「瓦版拾号」を貰う。 なんで(笑)。
翌早朝。 又一郎とお政がいないと騒ぐ澳継クン。 スパイということもあるまいが、鬼哭村周辺には妖(あやかし)も出る。 いちおう捜しに行こうか――という遼と九桐の前に、ようやく目覚めたらしい比良坂が。 「まもなく、刻が満ちる――あなたたちに、大いなる災いが降りかかる――」 不吉な「予言」に、騒ぐ澳継クン。騒いでばっかりだな、彼(笑)。 が、ともあれいつもの実行部隊で、探索に出ることに。
一方、駆け落ちの二人は、迷惑をかけたくないと、飛び出したらしい。 かえって迷惑だっつーに。 そこに、彼らを追ってやってきた浪人どもが――。
遼次郎たちが駆けつけた時には、もう二人は冷たくなっていた――。 まだ近くをうろついていた、下手人である浪人どもを、腹いせにぶっちめる一行。 だが、桔梗だけは、まだそれでも納得できないらしい。 生き残っていた猫の「花梨」に外法を施し、主であるお政の恨みを果たさせようとする。 だが、それが果たして二人の願いであるのかどうか――? 遼も九桐も首を傾げて止めようとするが、桔梗はガンとして聞かず、 ひとりで山を駆け降りる。あわてて追う一行。
二人を殺した浪人を雇ったらしい、「備前屋」。 そこを、外法によって「化け猫」と化した、お政+花梨に襲わせる桔梗。 逃げ惑う備前屋と、密談していた「御奉行様」。 そこに現れたのは、巫女にして「獣祓い師」でもある、葛乃! 戦い一辺倒で、何事も力尽くな鬼道衆をなじる。 だが、割りきれない思いの桔梗は、聞く耳を持てない。 と、「化け猫」のお政が暴走。戦闘へ――。
〜悲しい戦いだな……〜
「化け猫」は倒れ、お政としての意識を取り戻す。 しかし彼女は、自らが呪われた存在である「怨霊」に堕しているのを知り、 もう又一郎のいるはずの黄泉にも行けないと聞いて、 一行を激しく憎み、呪いの言葉を吐く。 「私、復讐なんて望んでいなかった。あの世で又一郎さんと、結ばれる方が良かった。 どうして、私をこんな姿にしたの? どうして――」 声もない桔梗。と、そこに現れたのは―― 「又一郎さんっ!?」 驚き叫ぶお政。それは、又一郎の霊であった。 「さあ、僕と一緒に、行こう――」 「又一郎」の説得により、無事成仏できたらしいお政。
次の瞬間――「又一郎」の霊は、一枚の人型の紙切れに変わった。 どうやら「又一郎」は、何者かが使役する「式神」であったらしい。 「少女の魂ひとつ救えないようでは、まだまだですね……」 驚く一行の前に、美形の少年が現れる。 彼は、桔梗と知り合いのようなことを言い、 怪しんで突っかかる澳継クンを、電撃のような技であしらう。 「又一郎」を送りこんだのは、彼であるらしい。
そんな彼の口から、驚愕の一言が。 「私の名は安部晴明――桔梗は、私の娘です」
つづく。 |
| 陽……壱話 弐話 参話 四話 伍話 六話 七話 八話 九話 拾話 拾壱話 拾弐話 拾参話 |
| 陰……拾四 拾伍 拾六 拾七 拾八 拾九 弐拾 弐拾壱 弐拾弐 弐拾参 弐拾四 弐拾伍 弐拾六 |