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真・Water Gate Cafe

外法帖放遊記

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第弐拾伍話「慟哭」後篇

どうみても桔梗より年下である、少年の口から出た「父親」宣言に、固まる一行。

そこに、「晴明」が説明を垂れる。

――これ(子供の姿)は、そこらで死んだ子供に「反魂の術」を掛けて蘇らせ、

そこに自分の魂を宿らせた結果である。

そして、桔梗は自分と妖狐との間に生まれた子供なのだ――と。

おのれの出生の秘密を暴露された桔梗、それで本物の「父」と納得はしたようだが、

今度は別の意味で荒れる。

――幼い頃、父である晴明に捨てられ、半妖であるゆえに行き場のない自分は、

天戒に拾われるまで、言うに言われぬ苦労をした。

そんなあんたが、いまさらどの面下げて自分の前に現れたのか――!

怒る桔梗に、晴明は言う。

「人間など身勝手なもの――我ら父娘の≪力≫なら、こんな人の世など、

簡単にひっくり返せるだろう――」

なんと、妖(あやかし)の一族へのスカウトである。

「ふざけんなっ!」

叫ぶ澳継クン

「こんな奴でもな、俺の仲間なんだ。命に代えてでも、俺は護るぜ――!」

「では、それを証明して貰いましょうか――」

晴明の言下に、あたりは晴明神社に。テレポートだというのか?

そして、式鬼を呼び出す晴明。戦闘へ――。

 

〜鬼対鬼の対決だ?〜

 

どうやら、神社は一種の結界に張った幻であったらしく、いつのまにか元の場所に。

そして、晴明は、遼次郎たちと桔梗の「心」を試したものらしかった。

本当は――「あの時」、桔梗を置いて姿を消したのは、

狙われていた敵陰陽師からの攻撃から彼女を護るためだったし――、

今回も、娘の心配をして、様子を見にきたものらしい。

そこで、お政に対する不始末を見て、試してみたくなったものなのだろう。

だが、桔梗の「護りたいものを護るために戦う」心、

そして、同じ心を持った、よき仲間たちに囲まれている様子――。

それらを見て、安心したらしい。

黄泉に還るべく、薄れ行くその姿に、

「あ……あ、待って! お父様――!

ついに堪りかねて、叫ぶ桔梗

そんな桔梗に、優しい微笑を向けながら、晴明は消えた。

 

「二度も」父親を失って、悲しみに泣き崩れる桔梗

しかし晴明は、去り際に重大な事を伝えて行った。

等々力不動に、幕府の大群が迫っている」――と。

等々力不動――九角家終焉の地であり、

天戒が今、たった一人で降霊の儀を執り行っている場所でもある。

「今、護るべき人」のため、悲しんでばかりもいられないと、

立ち上がる桔梗

 

なんとか、幕軍よりも早く等々力にたどり着けた一行。

と、そこに、なぜか比良坂が。

「≪宿星≫に導かれて来た」――と、謎めいたコトを言う彼女はまず置いて、

幕軍をハメるべく、「八門遁甲の陣」なる罠を張る桔梗

そこにやって来た幕軍を、首尾良く一網打尽。

あぶれた雑魚を――戦闘へ。

 

〜だって雑魚だし〜

 

幕軍を「掃除」し終えた一行の前に、天戒がやって来た。

浮かない表情で、「依代を奪われた――」と。

しかし、桔梗はそんなコトを聞いてはいなかった。

天戒さま――!」

泣きながら、駆け寄る桔梗

もう、今の彼女にとって、命まるごと預けて頼るべき存在でもあり、

魂に代えても護るべき存在でもあるのは、彼しかいないのだ。

さきほどまでの出来事で、それを思い知らされた彼女は、

感情の爆発を止めることが出来なかったのだろう。ムリもない。そして――

「江戸を破壊することが復讐の成就ではないだろうし、ましてや、天戒の真意でさえないだろう。

もっと、自分の幸せのことも、考えて欲しい」

――と、いったことを切々と訴える。

 

そこに、突然。

「甘くてヘドがでるね」

などというセリフとともに、蜉蝣(かげろう)なる、怪しい「くのいち」風の女が現れる。

「闇への案内人」だの、「蟲使い」だの、

「ガキはすぐ死ぬから嫌い」だの、「大人はいたぶりがいがある」だの、

包帯だらけのその風体通り、かなりイッちゃっている。

と、そこへ、真っ黒な「符」を顔面に張りつけた、輪を掛けて怪しい男が現れる。

黒蠅翁――!)

「あの時」を思い出し、気合を入れなおす遼次郎

しかし、蜉蝣を迎えにきただけらしく、ここでは名乗りすらせず、

その蜉蝣が「まもなくこの世は闇に包まれる――」という「忠告」を一方的に垂れたかと思うと、

とっとと消える二人――。

 

 

 

前々回で、せっかく記憶を取り戻したという設定になった遼次郎(主人公)なのに、

前回、今回と、まるきり出番がありません(笑)。

この「慟哭」前後編は、さながら桔梗天戒のラブロマンスではありませんか(爆)。

ていうか、桔梗が一人で突っ走ってるだけですケド……。

でも、それを理解してあげて、どっしりと受けとめる天戒の度量がすてき。

ところで……これって、前作「剣風帖」での主人公の関係に似てるんですよね。

「陰」編の「ヒーロー」と「ヒロイン」は、天戒桔梗ってコトか……。

主役は誰だーー(笑)。


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