rain tree homeもくじ最新号もくじ最新号back number vol.1- もくじBack Numberふろく執筆者別もくじ詩人たちWhat's New閑月忙日最新号rain tree から世界へリンク関富士子の詩集・エッセイなど詩集など
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3月に見つけた花 「おまけ」3月に見つけた花

関富士子の閑月忙日 2002年 3月
 3月30日(土) 「詩と思想」座談会

 詩の雑誌「詩と思想」の編集委員一色真理さんに呼ばれて、「同人誌の行方」とかいうテーマで座談会があった。7月号に記事が載るらしい。 出席者は「孔雀船」の望月苑巳さん、「59(ゴクウ)」の金井雄二さん、「あにまる・ラヴ」の立野雅代さん。司会が一色真理さん。
 みなさんりっぱな同人誌の主宰あるいは立ち上げの中心人物である。わたしは「gui」という同人誌に所属しているが、ただの一同人にすぎないのでちょっと困った。わたしが主宰しているのは個人誌"rain tree"だが、同人誌だと思いこんで依頼してきたのかと思って問い合わせたが、なぜ個人誌をやるかという話の展開もあるから、という一色さんのお返事で出席することにした。
 先日「gui」の発送作業があったので、創刊者のひとりで中心メンバーの奥成達さんにその経緯を話したら、guiのことを自由にしゃべっていいよということだったので、ちょっと安心しながらも、それなら奥成さんが出たほうがいいじゃない、というのが本音。まあ、いちおう入って10年経っているし、校正や発送などの作業は手伝っているから、まったく話せないわけじゃない。
 話し合いは同人誌の紹介とか入ったきっかけ、活動内容、今後の展望などだが、主宰している方々とは働きぶりも力の入れ方が違っていたね。場ちがいだったかしら。"rain tree"のことならいくらでも話せるんだけどね。でもまあ、同人誌に肯定的な考えの人ばかり集まっても座談会はつまらないだろうから、もっと否定的立場で話してもよかった気がする。「gui」そのものはやっていておもしろいから、文句を言ったのはページの持ち分がひとり4ページは少なすぎるということぐらいかな。それ以上行が増えるとさらに一万円高くなるので、必死で抑えなければならない。
 須永紀子さんたちとはじめた「ZWAR」のことも少し話したが、これは須永さんの呼びかけで編集もすっかりお任せだったし、まだ1号しか出ていないのでなんともいえない。メンバーの紹介程度にとどめた。
 「詩と思想」は会員誌で、購読していないわたしには基本的に執筆依頼が来ないということを聞いたことがあるので、なぜ呼ばれたか不思議だった。一色さんにあとできいたら、編集委員会で話し合ってメンバーを決めたということである。編集方針が変わってきているのかもしれない。
 わたしの家から電車で20分のところに商業詩誌が揃っている本屋さんがたくさんあるのだし、いつもリュックを背負って出かけて、詩誌もチェックして買いたい本を好きなように選ぶことができるのである。つまらなければ買わないだけ。こんな恵まれた環境にいて詩誌を購読する必要はないと思うよ。

 3月27日(水) 更新のお知らせ


<詩>に、田村奈津子詩集『人体望遠鏡』より、
名もない日 縦組み縦スクロール表示
露地裏 縦組み縦スクロール表示
天使の角度 縦組み縦スクロール表示
夏の川 縦組み縦スクロール表示 をアップしました。

沖縄那覇牧志公設市場内の魚屋さん、石垣鮮魚の魚たち(赤いのは「ミーバイ(ハタ))らしい。020326  3月24日から2泊で沖縄旅行。急ぎ足だったが楽しかった。のちほど簡単な旅行記を雨の木の下にアップ予定です。





 3月20日(水) 更新のお知らせ

東京池袋東口020311 <詩>に、田村奈津子詩集『人体望遠鏡』より、
風を見る石 縦組み縦スクロール表示
砂の蟹座 縦組み縦スクロール表示
天の滴 縦組み縦スクロール表示
風の治療師 縦組み縦スクロール表示
田村奈津子追悼 
働 淳 流星雨につつまれて 縦組み縦スクロール表示
田村奈津子の遺稿エッセイ 五月・ニアミス・無境界
<雨の木の下に>に、
詩の催しもりだくさん 現代詩ゼミナール・さいたま/『壱の会』詩画展
をアップしました。


 3月17日(日) 少年チャンプの行方

春先の漁村千葉県白浜020221  久しぶりに少年が帰ってきた。お正月以来である。きのうボクシングのプロテストがあったのだが落ちてしまった。右目の下にあざをつくり、鼻柱が赤く腫れている。3月のぎりぎりまで待っていた親は、かわいそうだけれど、これで大学に戻るかなと期待していたのだが、本人はどうしても大学には行かない、このまま新聞配達を続けて、もう一度プロテストを受けるという。そのことには反対しないが、昼は時間があるのだから大学に行けばいいのにという父親・母親、姉の意見をがんとしてきかない。昼は何か他の仕事を探すという。大学の勉強にまったく興味がわかない、小学校のときから勉強は嫌いだった、たまたま推薦であっさり受かったので入学したが、後悔しているというのだ。しかたがないので自分で退学の手続きを取るようにと言った。
 ボクシングを続けるのは少しもかまわないし、この時代に大学を出てもたいしていいことはない。しかしボクシングというのはプロになっても頂点に立つひとにぎりしか食えない職業なのである。どちらにしろ働かなければならないのだから、何か手に職をつけてもらいたい。そのために勉強したいことが見つかったら、いつでも親は援助すると話した。
 それにしても、ボクシングというのはいったいどういうスポーツだろう。ほかの格闘技、相撲やプロレスだって、見世物としてのそれなりのルールがある。しかし、ボクシングというのは、人の顔をただひたすら殴り続けるのである。今はハングリースポーツではないと言うけれど、人の成長の過程に精神的な飢えの体験を持ち、何かひどい恨みや怨念のようなものがなければ、見知らぬ相手を倒れるまで殴れるものではないのではなかろうか。殺してやると思うぐらいの激しい憎しみの感情が、戦いの原動力なのだ。あれに比べればサッカーや野球などボールとじゃれているようなものである。そんなスポーツで、ほんとうに少年がリングで勝者になれるのだろうか。いや、むしろわたし自身が、彼に勝つことを望まない、勝って欲しくないというのが正直なところだ。


 3月16日(土) 生まれたて

実験用風力発電機野島崎灯台  友人の家に生まれたばかりの赤ちゃんを見せてもらいに行く。もうすぐ生後3か月。こんな小さい赤ちゃんをだっこしたのは何十年ぶりか。実にかわいい。小さい爪、押してくる足の弾力。お乳を求めてとがった口。これが自分の孫だったらもっとかわいいんだろうな。うへー。どうしよう。自分の子のときは、とてもこんなにうっとりしてはいられなかった。なにしろこんな小さい人間を大人になるまで育てなければならない。初めての子など緊張感でいっぱいだったな。それでも子育ては楽しい。毎日が発見と驚きの連続だ。仕事との両立など悩みは尽きないだろうが、二人で協力していけばきっと大丈夫。






 3月15日(金) 就職戦線

 娘の卒業式が済んでほっと一息。4月からはれて社会人である。これからはすねをかじられないで済むようなのがなによりうれしい。昨今の不景気で、服飾デザイン科の女子大生の就職活動は厳しかったようだ。
 娘も夏ぐらいまで何社受けても採用されず、親戚の紹介でなんとかアパレルの会社にアルバイト待遇で就職が決まった。店の品ぞろえが自分の好みにぴったりの会社だったので、本人も喜んではりきって卒業前から本社に通っていた。ところが、すぐにさせられたのがTシャツに日本画風の手描きの絵をかく仕事で、デザイン画ぐらいしかかけない娘にはなかなか難しい。一箇月もたたないうちに、当面仕事がないとかの理由で自宅待機になってしまった。娘は店に出て働きたいと頼んだが、どうも4月からの正式採用も危ない口ぶりである。それが卒業式の数日前だった。
 ひどい話だがどうしようもない。困って大学の就職課に相談に行くと、たまたま教授の助手の仕事の口があってその日のうちに面接して採用が決まった。臨時職員で3年以上は雇用しないきまりらしい。ともかくしばらくは学生たちと勉強が続けられるし、そのあいだにゆっくり仕事を探せばいいだろう。
 娘は自宅通勤だから割合暢気だが、同期で先のアパレルに入社した美大卒の女性は日本画専攻で、すぐに自分のデザインの手描きのTシャツを商品化したぐらいの腕前だという。だが待遇はアルバイトの日給7000円のままでデザイン料などももらえない。彼女は一人暮しをしたい希望があるのだが、これではとても生活できないと言っているという。それでも仕事があるだけいいということか。自立して生きようとする女たちは、これからどう人生を切り開いていけばいいのだろう。


 3月14日(木) 税務署の桜

 ぎりぎりで駆け込み青色申告。税務署はおじさんおばさんたちで満員。桜がうすぼんやりと色付いて、汗ばむほどの陽気である。今年も無事に税金を納められたことを感謝しなければならない。なんて殊勝だが、ほんとうは、フリーのライターはギャラ支払い時に1割源泉徴収されているので、これを取り返すのが目的。必要経費や各種保険料などの控除を計算して、できるだけ多く還付してもらいたいのが正直なところである。こんな苦労をしている庶民の税金で馬を買ったり、汚い手口でふところに入れているやつらは許せない。


 3月13日(水) 更新のお知らせ
<詩>に、田村奈津子詩集『虹を飲む日』より、
黄色い声 縦組み縦スクロール表示
みどりの指 縦組み縦スクロール表示
リトアニアの青い空 縦組み縦スクロール表示 <エッセイ>光に溶けるからだ
虹を飲む日 縦組み縦スクロール表示 <エッセイ>オレンジ色の場所
<雨の木の下で>に、
田村奈津子の遺稿エッセイ 四丁目の笑い声・Songs・素敵な適当・音の迷い・クールなボタン ホットなボタン
田村奈津子追悼 佐藤詠子
2001年☆『セツアンの善人』 布村浩一
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 3月10日(日) アフガニスタンという遠い国

祝卒業!未来をあなたたちに託します。020310 昨日(2002年3月9日)浦和市で開かれた講演会に出かけた。「中村哲医師(ドクターサーブ)講演会」 ぺシャワール会代表で今アフガニスタンに1000の井戸を掘っている中村哲さん。非常に具体的でデータも抱負で、説得力ある話しぶり。魅力的な人物である。いろんなことを考えさせられたけれどまとまらないので、彼の言葉をメモしておく。
「9月11日以降、マスコミでは作られた筋書きがまかり通り、フィクションに踊らされている。」
「国会で話をしたけれども、アメリカの空爆を支持するのはやめてくれと頼んだら、国会議員たちはせせら笑った。」
「人の行きたがらない所へ行き、人のしたがらないことをする。」
「アフガニスタンの人がみんなが善人というわけではない。嘘はつくし人は殺すし、でもそれらをとっぱずした所で、何かしら共感できるものがある。」
「立派なオフィスを作っても援助は始まらない。きらびやかなオフィスの周りを乞食がうろうろしている。」
「ヒンズークス山脈の雪が少なくなり、氷河の崩落が起きている。旱魃はアフガニスタンを中心にモンゴルや北朝鮮まで広がっている。先進国が起こした地球の温暖化で苦しまなければならない不条理。」
「アフガニスタンの人々は何を喜び何を悲しむのかを理解すること。医療は人間関係がなければ成り立たない。」
「その土地の文化、風土、掟を保証する。わたしたちは一切コメントしない。いい悪い、劣っている優れているは無関係。」
「井戸は手掘りで固い岩盤に当たったらドリルを使う。皆さんの中で地雷撤去の手伝いに行く方もいらっしゃるかもしれませんが、地雷が見つかったらわたしたちにください。地雷は井戸を掘るのに使える。わたしたちのスタッフは元ゲリラが多くて地雷の取り扱いには慣れています。」
「援助団体の中には、旱魃に苦しむ現地に来て、プールを作っている人たちがいる。ワインを飲んでプールで泳いでいる。そんな人たちとは手を組まない。」
「地元、現地中心主義で、地侍のごとくやっていく。」
「飲み水を取り合って争う女の子たちのビデオを見ましたね。アメリカはそこに爆弾を落としたんです。テロがどうとかいいますが、それこそテロじゃないですか。」
「タリバンは治安はいちばんよかった。カーブルが陥落して自由だ自由だと言いますが、今カーブルにあるのは麻薬の自由、売春の自由、餓死の自由、乞食の自由です。」
「日本は不景気だといいますが、じゃあ餓死した人は何人いますか。自殺する人が何万人もいるそうですが、日本はもっと貧乏になっても少しも恐れることはありません。」
(注 文中「カーブル」の表記は、新聞などでは「カブール」ですが、中村哲さんの発音のとおりにしました。)


 3月6日(水)更新のお知らせ

野島崎灯台点燈明治巳巳季十弐月十八日 <詩>に、田村奈津子詩集『虹を飲む日』より
満ちる月、欠けた太陽 縦組み縦スクロール表示 <エッセイ>思い出したニホン人
眼差しの森 縦組み縦スクロール表示
砂漠のバラ 縦組み縦スクロール表示 <エッセイ>羊の香り
優しいマグマ 縦組み縦スクロール表示

田村奈津子追悼 グランブルー  石毛拓郎 縦組み縦スクロール表示
田村奈津子の遺稿エッセイ ・冬の十時・消息・彩色されたボトル

 お雛さま、出したばかりだというのにもうしまわなくちゃ。ああいそがし。

  3月2日   詩誌・詩集情報 

雛3  話し合いの結果、家事をもう少し軽減してもらうことにした。娘は事務所に自分の部屋があるから、今までも朝食と洗濯は向こうでしていたが、男も自分の衣類は事務所に持っていって自分で洗濯するという。朝食も事務所で娘と食べるというので、わたしは朝ゆっくり寝ていられることになった。
夜は主にわたしが作るが、男は週に2日は外食だし、土曜は今まで通り男が作る。娘は仕事が遅くなるので食事当番はあまりできなくなるようだ。何より少年の食事作りをしなくてよいのがらくちん。彼はアパートで毎日何を食べているのやら。
 ほんの一年前まで、毎日家族全員の食事や生活の管理に神経を使って暮らしていたのがうそのよう。こうして家族は少しずつ分解していくんだな。寂しくもあるが、自分の自由時間が増えるのがうれしい。****************************************************************

いつもたくさんの詩誌・批評誌、詩集をご恵送ありがとうございます。遅れがちですが必ず読んでいます。ネットのみなさまにも、どんなものが発行されているのかお知らせします。
詩はいつも読者を求めています。読んでみたいという方は、遠慮なく発行者に注文してください。残部があれば喜んで送ってくれます。住所を知りたい方は関にメールをくださいね。

また、あざみ書房HP(桐田真輔さん管理)個人誌・同人誌情報では、詩誌の写真や発行者、執筆者、作品紹介、購読案内などの詳しい情報があります。メールで注文できるようになっています。詩誌発行者の登録も随時受付中。ネットで詩誌を通販したいけれど、HPを持つ余裕がないという発行者の方も、ぜひのぞいてみてください。

"rain tree"もどうぞよろしく。

 紙版rain tree home no.1-22をご希望の方はメールでお知らせください。(各80円+送料) 
購読のご案内


 寄贈詩誌など 敬称略(敬称略) 2002年2月

EN 53 伊林俊延.
gui通信 214 高橋肇
JO5 27 テロと貧乏 阿賀猥.
SPACE 42 大家正志. ふたば工房
暗射 冬 2002 笠井嗣夫.
石の詩 51 渡辺正也.
燕雀 26 木村恭子.
ガーネット 36 嵯峨恵子.
くり屋 12 木村恭子.
千年紀文学 36 小出真理.
断簡風信 171 桐田真輔. KIKIHOUSE

釣果 8 川端進.
ドードー 4 きむらよしお
布 14 阿蘇豊.
のわる舎通信広告版 2002・3月号 入山幸子. のわる舎

はちょう 成号 吉田多雅子.
ひとり ひとり 3 早坂類.
りんごの木 創刊号 荒木寧子.


 寄贈詩集・詩論など 敬称略(敬称略) 2002年2月 

『風の揺り椅子』 向井成子 石の詩会 (値段が書いてありません)
『涙を流したぶんだけ』 相沢律子. A Factory \1000E
『山姥たちの物語』 藤瀬恭子. 学芸書林 \2800E
閑月忙日2002年9月8月7月6月5月4月3月2月1月2001年今夜のおかず2000年1999年1998年
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