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真・Water Gate Cafe

外法帖放遊記

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第弐拾八話「剣客」

幕府の「柳生狩り」で、番屋に連れ去られようとしている、浪人風の男。

「鬼龍組」だから)の面々も、ソバ屋にてその騒ぎを聞きつけるが、

目的が目的だけに、下手に口を挟めない。

「南無……」

などと、「被害者」の無事を祈るのみで、

とりあえずの今後の自分たちの行動を相談しつつ、ソバ屋を出ると……、

突然、番屋の壁を突き破って、大柄な番衆が転げ出てきた。

番屋に居座る謎のジイさんに、投げ飛ばされたのだという。

と、当のジイさんが一行の前に現れる。

単なる百姓ふうのジイさんにしか見えないが……まさか!?

「お前たちを待っていた。

番屋の連中は、浪人しか捕らえられん腑抜け揃いで役に立たん。

……ついてこい」

目いっぱい怪しいが、ワナなら噛み破るまでと、情報目当てについて行くことに。

新宿郊外の、うらぶれた長屋。

ジイさんの住家だというその長屋の前で、

「……いかにもワシは、柳生の使いの者じゃよ」

ひょうひょうと言い放つジイさん

さらに、いきり立つ一行の剣を「殺人剣」とののしり、

「それでは柳生となんら変わらん」――と、説教までされてしまう。

 ますます怒る一行をなだめ、

もともと罠は承知だったはずだ。まずは「ご招待」に応じようではないか――

と、場をまとめる遼次郎おお、珍しく主人公らしい行動(笑)

 

長屋の部屋にて、まずは茶を振舞ってもらい、ジイさんの「正体」を聞く。

聞いてびっくり、なんと、あの「柳生十兵衛」だというのだ!

そして、「ヤツ」――宗崇は、彼の弟だという。

彼、十兵衛三厳が長男。柳生家の後継ぎ、主膳宗冬が次男。

そして三男が、「ヤツ」――双示郎宗崇とのこと。

すると、「ヤツ」は、もう二百年からの長きを生きていることになるが……。

ともあれ十兵衛は、鬼龍組を討つべくやって来たものではあるが、

本来「活人剣」を謳った柳生の剣が、

そんな「殺人剣」を振るうことに用いられるのは、悲しいことだ――とも言う。

 

「なら、なぜ『彼』を止めないのですか?」

「いやさ止めるぞ――ただし、お前たちを斃してからだがな」

「なんだって?」

「……お前らの剣は、宗崇と同じ殺人剣。ならば、儂は止めねばならぬ。

また、お前らの『殺人剣』に負けるような『活人剣』なら、

『殺人剣』の権化のような宗崇には勝てぬし――、

儂に負けるようでは、お主たちもまた、宗崇は斬れぬぞ」

 

つまりは、「ヤツ」を止める役として鬼龍組が、もしくは自分が、ふさわしいかどうか、

力量を試しに来た――というところなのか?

しかし、その判断に己の命を懸けてしまうところが、戦国のヒトらしい……。

とはいえ、そんなことで彼を「斬る」のは、ちゅうちょしてしまう一行。

 

そこで、「ちょいと口をすべらせて」、

宗崇は富士に居る――と教えてくれ、さらに「活人剣」を説く十兵衛

「――斬りたくないから斬らないのが『活人剣』ではない。

桜が桜たらんとする意思を『神氣』と呼ぶが、桜が咲くのは人のためではなく、

『神氣」に従い、桜が桜であろうとするからだ。

『敵だから』斬るのは、『殺人剣』。

真の『活人剣』とは、『神氣』……すなわち、

己が己たらんとするために振るう剣のことを言うのだ――」

 

「神氣」のもと、自分たちが自分たちであり続けるため、

それを個人の意思で歪めんとする宗崇を倒したいのならば――、

儂を超えて行け! ――戦闘へ。

 

〜鬼道で甦ったモノには、怨霊がつきまとうものらしく、結局は団体戦に〜

 

「活人剣」――己が己であるための剣。

その強い意思で、「ヤツ」の術の縛めにも逆らい、

あくまでも「己の意思で」、命を懸けて鬼龍組に教えることで、

それを体現してみせた十兵衛――。

その想いに、京梧も感ずるところがあったようだ。

「……俺たちは、『江戸の民を救うため』に、柳生を討つ。

ただヤツを斬るために戦っちゃならねえ――」

 

そう、彼らが彼らであるとはどういうことか――。

護りたいものを護るべくして始めた戦いのはずだった。

それこそが、彼ら自身が選んだ使命。それを貫いてこそ、彼らの本懐。

「ヤツが憎いから」などという理由で戦っては、本筋から外れることになる。

十兵衛は、それを忘れるなと言いたかったのか……?

 

竜泉寺にて一休みの一行。そこに、杏花現る。

円空上人を連れてきてくれたらしい。

そういえば、円空上人鬼道衆は、初顔合わせだ。

と、「この事件を任してみないか」などと言い出す杏花

「ぶるぶる」――首をあらんかぎりの力で横に振る遼次郎(笑)。

 

で、「闇」に乗じて犯罪者も増え、住みにくくなった江戸。仕事もあがったりだ――

などと愚痴を言う杏花に、では何故まだ江戸に居るかと問うと、

「この程度のことで負けたくないから、あたしは帰らない」

さすがはバイタリティーの塊の杏花

また、「柊」という名の弟が郷里に居るそうで、あんまり男らしくないヤツと言うが、

今帰ると、その弟にバカにされるような気がする、というのも理由らしい。

コレ↑、ドラマCDを持っているヒトへのサービスエピソード?(笑)

 

ともあれ、円空の方の目的は、江戸上空の「暗雲」についての情報確認だった。

彼も、「日本最大の霊峰」富士――≪不二≫に見当をつけていたらしく、

一行の話には深く頷く。

≪不死≫とも呼ばれるかの山こそ、日本の「崑崙」であろうと。

しかし、富士は樹海もあり、そもそも今は冬山でもあり、

この季節に登るには、はなはだ困難なことこの上ない。

が――方法はある、と円空

 

≪龍穴≫――すなわち、この大地を縦横に貫く穴は、富士にも繋がっている。

というよりも、富士こそはすべての≪龍穴≫が辿りつく、≪龍の住まう処≫であり、

その≪龍穴≫が≪力≫を採り入れる、いわば「顎」に当たるところ――、

それが、この竜泉寺だという。

百合センセは、≪如来眼≫という「氣を視る」ことの出来る≪力≫を持っており、

だからこそ「ここ」に居を構え、龍閃組の面々を選んだと言うのだ――。

いきあたりばったりに見えた龍閃組の組織運営(笑)だが、

それなりに理由があったのか(爆)!

それはともかく(笑)、

≪龍穴≫はただの穴ではなく、凝縮した≪氣≫によって時間も変動する場所だから、

ココを通れば、早く到着できるだろう――と言う。

確かに、江戸から、てくてく富士まで歩いていた日には、何日かかるか。

着く前に「ヤツ」が本懐を遂げてしまいかねない。

また、前述の通り、まともに行ったら難所もいいところでもあり、

「ワープ」できるものなら、その方が有り難いものである。

ただし――それほどの≪氣≫が集う場所。

時間ばかりでなく空間も乱れ、ヘタをすれば異空間に飲み込まれかねない。

 

なにしろ、日本のそればかりではない≪氣≫が充満する、無尽蔵の、

――まさに、神をも凌ぐ≪力≫……。

だが、まさに「それ」を狙っているのが「ヤツ」――宗崇なのである。

もし、「ヤツ」がもくろみに成功したら……。

と、顔色を失う一行に、

「謎は解けた。あとは、行ってぶっちめるだけだ。そうだろう?」

無造作に言いきる京梧。さらに、

「行って、柳生をぶっちめ、江戸に――鬼哭村に、『朝』を取り戻す。

これは、「誰か」のためだけにやってるんじゃねえ。

自分たちの『明日』を取り戻すための戦いだ――。

そうだろう、リョウジ――」

京梧の言葉に、力強く頷く遼次郎

 

 

 

というわけで、龍穴の意外な原理と便利な機能(笑)、

そして百合センセの意外な特技(笑)が明かされたのでしたあ。

それにしても十兵衛さん。

「説得」が成功したとみたなら、無理に戦わなくてもいいじゃないですか。

手伝ってくださいよう(笑)。

やっぱり、扱う身体そのものは、年寄りのお百姓さんだから、

冬の富士登山や、濃縮≪氣≫詰めの龍穴巡りはムリと見たのか……?

ヘタに同行して、操られて寝首を掻かされたりするとヤバイと考えたのか?

武蔵と同じ、久々に暴れたかっただけ……だったりして(笑)。

 


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