第参拾話「蟲姫」 |
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洞窟だから、虫がいる。 それは当たり前のことなのだが、女子のいるこの面々なので、騒ぐ。 ところが、それさえも、「攻撃」の一部であった! 藍が、蜉蝣の放った「虫」に刺され、<蠱毒>を受けて倒れる。 考えてみればここは、「意思が具現化する」などという奇天烈な空間なのだから、 「虫」もまた、何者かの意思が反映されたと見るべきだった。 ――などと言っている場合ではない。 桔梗があわてて治療を施すが、藍の肩に、天戒のそれと同じアザがあることに驚く。 って、なぜそのアザが、天戒にもあることを知ってる……聞くだけヤボか(笑)。
ともあれ、<毒>の種類がわからぬため、有効な治療が出来ない。 ソレを知るのは蜉蝣のみだが、当人はもちろん、とっとと逃げ出していた。 逃げこんだのは、奇妙な「幻の沼地」。追って来い――と言いたいのか。 誘いであることは百も承知。だが、そこは同時に、蜉蝣の「巣」でもあろうと、 少数――遼次郎と澳継クン、小鈴と桔梗――を藍の側において、残りで探索へ出る。
親友の危機に、何の役にも立てないと、嘆く小鈴。 ソレを(彼流に)慰める澳継クン。 と、そこに、蜉蝣が再び現れる。部隊が別れるのを狙っていたらしい。 遼次郎と澳継クンの主戦力がいるとはいえ、ケガ人を護る桔梗と小鈴は動けない。 なかなかやっかいな事態だ――と思ったその時。 「ふん。やはり、そう来たか」 聞き覚えのある、どっしりとした、少しもあわてることのない声が――。 探索行に出たはずの、天戒たちであった。 分断作戦であろう、と読んでいたのだ。さすがだ。 戦闘へ――。
〜メモがない……記憶もない。蜉蝣……かわいそうな敵役(笑)〜
こうして、蜉蝣は「消えた」が……毒は珍しいモノで、ここには毒消しは無いと言う。 置いていくわけにも行かず、困ったり悲しんだりしていると、 「こちらだ――」 ――という男の声がして、またしても幻の空間へと移転する。
蛍飛び交う玄室に居たその男は、 藍の受けた毒を「珍しいから」興味を持ったといい、とりあえず抜いておいたという。 泣くほど喜ぶ小鈴。 ところが、劉クン(いたのか――笑)が、 求めるカタキだと言っていた<崑崙>の名でその男を呼び、 「勾玉を返せ」と迫る。
それに対し、 「ふむ、なるほど――物事には、理由がある」 と、なにやら納得顔の<崑崙>。 なんと、<ヤツ>――柳生宗崇に、野望の<種>を植え付けたのは自分だという。 ここは、人の意思が具現化する空間――、 ゆえに、<柳生>への道を求め、また状況として、藍を救う道も求める遼次郎たちの前に、 その両方を可能にする、彼への道が開いたのは、当然――と言うことか。 もちろん、劉クンの、彼<崑崙>への執着も、加わったのだろう。 「よかろう。まずは、その娘を助けた。 次は、お前たちの≪力≫に興味がある。――かかってこい。 勝てば、それなりの褒美があろうぞ――」 なんと、戦闘へ――。
〜しっかし、敵も味方も、拳でしか語れんやつばっかりだなあ……〜
終わってみれば、今戦った<崑崙>は、彼の作り出した幻だったようだ。 そして、かつて野望に燃える仙士だったという彼が、 なぜこんな玄室に隠れているのか、その顛末を話し始めた。それが、褒美か?
――中国の<崑崙山>を見つけ出した彼は、 そこにあった、陰と陽一対の<勾玉>――「世界の気脈を開く錠」を盗み出した。 それが、劉クンが執着する<勾玉>だ。劉クンは、その守護者の一族らしい。 その責任と――それが失われることによる惨事を抑えるべく、追ってきたのだ。
ともあれ、勾玉を盗み出した彼は、日本まで逃げてきて――、 戦国の匂いもいまだに色濃く残る日本の、その荒れ果てた人心に疲れてしまい、 山中をさまよっている途中で、<ヤツ>――柳生宗崇と出会ったという。 お家争いに敗れ、傷ついた宗崇に自分を見たのか、 彼は宗崇の傷を治し、あまつさえ、仙道まで教えたという。 しかし、宗崇が彼と違ったのは、 宗崇は、争いに疲れてもいなければ、野望も捨ててはいなかったのである。
たちまち、彼以上の仙道を身につけた宗崇は、 その強力な≪力≫のもと、その身に潜めた野望をさらに肥大化させ、 ついには、彼から<勾玉>の片割れをも奪い、すべてを支配せんと欲するに至る。 そう、かつての彼<崑崙>の野望が、乗り移ったかのように。 その野望の途方もなさを恐れた崑崙は、 残った<陽>の勾玉を持って、この<富士の龍穴>に身を潜めていたという……。
語り終えた崑崙は、その<錠>の片割れ、<陽>の勾玉を遼次郎に渡すと、 「この身は、本当は、とっくに亡んでいるのさ――」 と言い、言葉の通り、消えてしまう。 ようやく、後を託せる相手に出会えたと、安心したかのように、笑いながら――。
やがて、一行が気づくと、あたりは一面の雪景色――。 どうやら、富士山に着いたようである。 いきなりではあるが、意思が具現化するのだから、本当は、すぐにもこうなったのだろう。 長々と洞窟をさまよったのは、敵や崑崙など、第三者の<意思>による歪みか。 遼次郎は、手に残った<勾玉>を見て、気を引き締める。 これからが、本当の戦いだ――と。
――第参拾壱話「前夜」へ、続く――
病に倒れ、苦しむのは、ヒロインの宿命なんですか――? というお話でした。 しかし、それならそれで、もー少し藍と主人公との出番を……(笑)。 これまでの展開でも、藍ルートを辿ってもいるわけだしさあ。 やっと助かっても、崑崙と劉クンの因縁話にメインを取られるとは……。 ある意味、薄幸のヒロイン? ところがどっこい、次の話では……(笑)!
ともあれ、<勾玉>の話は、ちょっと唐突だったかにゃあ。 なんか、全体的に、唐突な感がありますな、「外法」の設定と展開……。 説明不足というか、伏線がアマイというか。 まあ、細部に関しては、プレイヤーの想像に任せる、ということなんでせうが――。 妄想補完できないヒトは困るかも。 その点、ウチはもう、妄想補完入りまくってますがね(笑)。
さて、いよいよ、次の話は――! え? しつこい? なにがあるんだって? うふふ……(謎)。 |
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