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その23 : 「ワカメ炒め」VS「マヨネうどん」
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母乳を出すため、と称して、再び大食いぶりを発揮し始めたあおいの最近のお気に入りメニューは「ワカメ炒め」。
ワカメを水で戻して、油でいためたもの。袋入りのワカメにはもともと塩がついているので、味つけをする必要もない、という安直な料理。これがドンブリに山盛りになって出てきて、ひたすらこれをおかずに大量の玄米を食い進めるのだが、とにかくこれが三度、三度、毎日続くのだからまいってしまった。
「えっ、また?」「そう。私は気にいったものをたくさん、ずうっと、他のものをはさまずに食べていくのが好き。」
そうだった。そのことを忘れていた。このままでは、これに対応しきれないこちらがやられてしまう。僕がこれに対抗し得る料理をサッと作ってしまうしかない。しかし農作業の忙しい折、僕の調理技術で手早くできるもの・・・・。
そんな時、目に止まったのが東海林さだおのエッセイ。うどんをゆでて皿にあげ、しょうゆをかけて、ワーッと食べてしまう、これが実にうまい、というもの。そうなのだ、うどんはコンブや煮干でダシをとったりと「汁」の方を作るのが案外めんどうなのだ。
幸い、頂きものの乾めんがあるので早速やってみる。確かにうまい。小麦粉そのものの味がする。しょう油のうま味というものも改めて感じられた。
しかし更なる探求心が目を覚まし、あおいの制止も聞かず、ホカホカのめんに「マヨネーズ」を投入となるまでに時間はかからなかった。すぐに「ソース」も加えるべきだということが直感的にわかった。つまりは黄金の「お好み、タコ焼き味路線」にもちこんでしまえばいい。
2人とも「うまい!」と叫んだ。その割にはさほど一般に普及していないねえ、などと言いつつ、やがて、避けられない流れとして、「削り節」、「青のり」を振りかけるに至り、ほぼ「マヨネうどん」の形が完成した。(この「妻の食べっぷり」に自然食やおしゃれな手作りのお菓子などを期待している方がいたら、ごめんなさい。僕らの食生活はこんなのばっかりです。)
そのうち、「お昼何にしようか?」「何でもいいから作って。」「おれに作らせるとマヨネうどんになるぞ」「・・・・それはもうヤダ。」というところまでやり続けたのだから、僕もかなりしつこいと言える。
(2002.7.7)
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