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その33 : 「ソーラーメン」とは?
2005.1.17
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ラーメンというものは、時々猛烈に食べたくなるものだ。
僕たちの場合、「ラーメン」は「インスタント・ラーメン」と同義だが、ちょっとゼイタクをしようとラーメン屋に行ってみて、驚いたことがある。ラーメンが480円、チャーシューメンにいたっては、600円もするのである。長い間、金がなくて外食を避けているうちに物価はこんなにも上がっていた!
僕が学生時代に愛用していた食堂では、かけうどんが180円、ラーメンはせいぜい300円くらいであった。ちょっと目を離したすきにラーメンは気軽には食べられない(僕にはだが)食事へと静かにのし上がっていたのだ。
僕が自家製ラーメン作りに没頭するようになったのには、このような悲しい事情があった。
これを僕らは「ソーラーメン」と呼んでいるが、別に太陽光を利用したメンというわけではない。
作り方はまず煮干を入れた湯で、ネギ、キャベツなどの野菜を煮る。ここまではみそ汁を作る雰囲気。
そこにショウガとニンニクのすりおろしたものを加える。これで状況は一変してしまう。ラーメンの香り、「中華」の香りが漂ってくる。誠にショウガ、ニンニクのコンビの威力はすごいと感心させられる。
そして塩、こしょう、しょう油、みそを気分で加えていけば、味付けも完了。今、我が家にはロクさんにローストチキンを大量に焼いてもらった時に出た焼き汁から作った「デミグラス・ソースのようなもの」があるので、それも加えている。これには、チキンのダシ、バター、タマネギ、ニンジン、ニンニク、セロリ、リンゴ、各種のハーブが溶け込んでいる。これを投入すると、ちょっとゴージャスな西洋料理風のテイストが加わって、すさまじくうまくなるのだ。
さて、メンの方だが、うちにラーメンのメンがあるわけはない。そこで、夏に食べ残したソーメンを使う。タダでもらえる稲庭うどんのクズを使うこともあるが、ソーメンの細さが、ラーメンのスープには良くマッチするようだ。ソーメンをゆでて、水でさらし、ザルに入れて、お湯をかけて、温めて、食卓の中央に置く。どんぶりにあのスープを入れ、各自、湯気の出るソーメンをすくってはスープにつけて食べる。
ソーメンのラーメンだから、「ソーラーメン」。これは腹いっぱい食べても、ほとんど金がかかっていないところがうれしい。
1人4〜5玉分の「ソーラーメン」を食べて、「いやあ、ラーメン屋には行けないねえ」とあおいと語り合う。
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